このページは約 7 分で読めます。
タロットカード 大アルカナ『21.世界/THE WORLD(ワールド)』の解説です。
ウエイト版タロットカードをお持ちの方は、ご自身のカードを見ながら解説をお読みいただく事をオススメします。
当サイトの解説を参考にブログやnote等を書く方は、引用処理やリンクを貼ってくださるようお願い致します。
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
無断転載は法律違反です。発見次第、然るべき措置を取らせて頂きます。
Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.
21.世界(ワールド)に描かれている内容
10番の『運命の輪』のカードと同様に、カードの四隅には人や動物が描かれています。
中央では、月桂樹の輪の中で、両手にバトンを持つ女性が踊っています。
寓意・象徴の意味と解釈
左が元のカード、右の番号が下記のシンボルです。
※解説の都合上、同じ番号が複数あります。
1. 踊る女性
一見、女性に見えるこのダンサーは、胸に女性の象徴、布に隠された下部に男性の象徴を持つ、両性具有だとされています。
両性具有は男性と女性が統合された完全体であることを表します。
また、人はもともと両性具有だったとされる考えから、完全なる調和、完成形を表すと同時に、始まりに還ることも意味しています。
このダンサーは左側(過去)に顔を向けています。
世界のカードは到達であり、これより先は元に還ることを示唆しています。
2. 両手のバトン
このバトンは、1番の魔術師が持つワンドと同一視されています。
二本のワンドは二元性を表し、進化と退化の調和、融合を意味します。
二元性の調和、融合は大アルカナのほとんどのカードに出てくるテーマであり、タロットカードを理解する上でとても重要な要素となります。
完成を意味する世界のカードにおいては、ことさらその意味合いが強くなると考えても良いかもしれません。
3. テトラモルフ
カードの四隅を見てみると、万物を構成する『テトラモルフ(4つの生き物、四聖獣)』が描かれています。
テトラモルフは10番の運命の輪のカードにも出てきました。
左の運命の輪のカードの四聖獣は、書物を読んでおり成長途中でした。
しかし、世界のカードの四聖獣は知識を蓄えた完全体を意味しています。
四聖獣は四大元素とリンクしており、あらゆるモノを創りだす(生みだす)ことができます。
このことから、物事の完成、完結などと解釈する事ができます。
ちなみにこの四聖獣ですが、右下の獅子は『火・ワンド』、右上の鷲は『水・カップ』、左上の人は『風・ソード』、左下の牡牛は『土・ペンタクル』を表します。
4. 月桂樹の輪
ダンサーを囲む月桂樹の輪は『0』の形をしています。
『0』は愚者のカードの数字であり、大アルカナの始まりです。
また、月桂樹の上下には赤いマークがあります。
これは無限を表す『レムニスケート』と呼ばれています。
ダンサーを保護するように囲む月桂樹は、ここが到達地点である事を意味しますが、同時に愚者の『0』が持つ『始まり』をも意味します。
これらは、ひとつの物語の終わりは次の物語の始まりである事を示唆しており、終わりと始まりが無限に続いていくことを世界のカードは教えてくれています。
ちなみに『0』は本来『無』を意味します。無とは、何も無い状態です。
その為、終わりを迎えた後に『無に還る』と読むこともできます。
番号 21 について
『21』は『2+1』の『3』、すなわち、二元性の調和、融合による新たな誕生を加えた、三位一体の完全体として捉える事もできますし、『7×3』の完全体の三位一体とも捉えられます。
『10+10』で完成形の調和・融合、そこに『+1』することから、さらに高次元のスタートへと向かうとも考えられます。
21.世界(ワールド)の考察
タロットカード大アルカナの『21番』、完成や達成を表すカード。
読み方は、『ワールド』もしくは『せかい』。
0番の愚者から始まったタロットの物語は、21番の世界のカードで終わりをむかえます。
その為、世界のカードは、ゴールや完成、到達と言った意味となり、78枚あるタロットカードの中で、もっともポジティブなカードと捉えてもよいかと思います。
どんな内容を占うにしろ、正位置での出現は、ほとんどの場合において喜ばしい結果を示唆します。
ただ、気を付ける点として、世界のカードが出るときは終わりと始まり、または0に戻る事を意味しますので、成長を望むことはできないと言うことです。
いわゆる、今以上の『伸び代』が無い状態を意味しています。
世界が出たあとの成長、ステップアップを望むのであれば、新しいことへの挑戦が必要になってくると考えると良いでしょう。
そう言う意味では、世界のカードの対比とされる『12番の吊るされた男』が持つ『視点を変える』と言うキーワードをヒントにすると良いかもしれません。
↑左側の12番の吊るされた男は、世界の対比のカードです。
終わりをむかえた今の状況を受け入れ、別の視点をもって新しい取り組みにかかる事が、0番の愚者へと繋がり、また世界へと戻ってくることができると考えると良いのではないかと思います。
余談ですが、『世界』の名前を持つカードですから、海外や世界に目を向けると言ったリーディングも有りかと思います。
逆位置の場合は、完成に至らない、『未完成、不完全』と言う読み方がベースになります。
物事が中途半端になる、身動きが取れない状態、発展を望めないなど、自分の思い通りにならないイメージを持つとリーディングしやすいかもしれません。
21.世界(ワールド)の正位置のキーワード
ハッピーエンド、努力が実る、目的の達成、物事の完成、ひとつの区切り、初心に帰る、次のステージに上る、到達、統合、完了、充実、成就、成功、満足、解放、幸福、外国、結婚、など
恋愛で正位置が出た場合のリーディング例
・相性の良い相手との出会い。
・心身ともに結ばれる。
・結婚に向かって関係が進む。
・恋人を求める必要の無い充実した毎日。
・婚活や恋活など積極的に動くこと、など
仕事で正位置が出た場合のリーディング例
・目標、目的の達成、大成功。
・努力が実を結び、願いが叶う。
・活躍の場を次のステージに移す。
・貿易、旅行、海外と縁のある仕事が良し。
・円満退社、定年退職、など。
21.世界(ワールド)の逆位置のキーワード
満足できない結果、不完全燃焼のまま終わってしまう、努力が必要、目標に届かない、進展の無い状態、計画の頓挫、スランプ、限界、マンネリ、未完成、不満、不足、中途半端、挫折、妥協、失敗、停滞、など
恋愛で逆位置が出た場合のリーディング例
・マンネリ状態、進展が望めない関係。
・何もできないまま、恋は終わりをむかえる。
・惰性で交際が続いているだけなら関係を見直す時。
・理想を求めすぎて無駄に終わる。
・出会いの無い環境が続く、など。
仕事で逆位置が出た場合のリーディング例
・意欲が湧かず惰性で仕事をこなす。
・プロジェクトは失敗に終わる。
・妥協が必要になる取引。
・納得の行く仕事ができない。
・仕事を辞めれない、転職活動がうまくいかない、など。
以上、タロットカード大アルカナ『21.世界/THE WORLD(ワールド)』の解説でした。
僕自身のオリジナルの解釈部分もあるので、書籍や他の占い師さんとは見解が違う場合があります。
また、占う内容や、カードの位置がどういう意味を持っているか、前後のカードとの関係により、リーディング内容も変化することを忘れないでください。
超簡単なフールズジャーニー(愚者の旅)
世界のカードは、正位置で長いタロットカードの物語に終わりをむかえます。
しかし、逆位置でこの物語が未完成である事を知ります。
彼(彼女)は、真の完成を求める為、再び愚者へと姿を変え旅立ちます。
超簡単なフールズジャーニー(愚者の旅)完。
『0.愚者/THE FOOL(フール)』のカードから復習する。
21.世界(ワールド)の解説動画
Youtubeでも『世界(ワールド)』の解説をしています。
カード解説リンク一覧
大アルカナ
0.愚者 / 1.魔術師 / 2.女教皇 / 3.女帝 / 4.皇帝 / 5.法王 / 6.恋人 / 7.戦車 / 8.力 / 9.隠者 / 10.運命の輪 / 11.正義 / 12.吊るされた男 / 13.死神 / 14.節制 / 15.悪魔 / 16.塔 / 17.星 / 18.月 / 19.太陽 / 20.審判 / 21.世界
小アルカナ
ワンド:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
カップ:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ソード:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ペンタクル:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング