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タロットカード 大アルカナ『10.運命の輪/WHEEL of FORTUNE(ホイールオブフォーチュン)』の解説です。
ウエイト版タロットカードをお持ちの方は、ご自身のカードを見ながら解説をお読みいただく事をオススメします。
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10.運命の輪(ホイールオブフォーチュン)に描かれている内容
カードの中央に、方位コンパスのような輪があり、カードの四隅には人や動物が描かれています。
また、輪の周囲にはスフィンクスやヘビ、アヌビス神なども描かれています。
寓意・象徴の意味と解釈
左が元のカード、右の番号が下記のシンボルです。
※解説の都合上、同じ番号が複数あります。
1. 運命の輪
カードの中心にある、コンパスのような輪は運命の車輪です。
この車輪には色々なメッセージが隠されています。
TARO(T)
輪の上に『T』
輪の右に『A』
輪の下に『R』
輪の左に『O』
この四つの文字を時計まわりに読むと『TARO(T)』となり、反時計周りに読むと『TORA』(女教皇の持っていたユダヤ教の律法書)となります。
読み始める位置をずらす事で、車輪を表す『ROTA』と読む事もでき、他にも『ORAT(ラテン語の語る)』『ATOR(女神ハトホル)』などと読む事もできるアナグラムになっています。
IHVH
次に、それぞれの文字の間には、神聖四文字(テトラグラマトン)と呼ばれる、ヤハウェ(神)を意味するヘブライ文字『IHVH』が一文字ずつ描かれています。
神聖四文字(テトラグラマトン)は『14. 節制』のカードにも描かれています。
錬金術記号
輪の中央に描かれているのは『パラケルススの記号』と呼ばれる錬金術記号です。
上が水銀、左が塩、右が硫黄、下は水(水瓶座のマーク)です。
錬金術記号はWikipediaで確認ができます。
タロットカードと関わりのある『四大元素記号』も載っているので、チェックしておきましょう。
錬金術記号 – Wikipedia
2. ヘビとジャッカルとスフィンクス
輪の左には、下方(死)へ向かうヘビ(セト神)がいます。
輪の下から右にかけては、上方(生)へ向かうジャッカル(アヌビス神)がいます。
輪の上には、復活を意味する、スフィンクスの姿をしたホルス神がいます。
死と生、復活の神々が描かれている事から、この輪は輪廻転生を表すとも言われています。
この神々のシンボルから、この輪は人の手では制御する事ができない時の流れや自然の理、神の意志が動いている事を表します。
要は、良い事も悪い事も自分自身とは関係の無い部分で起こっているため、流れには逆らえないと言う事です。
3. テトラモルフ
カードの四隅を見てみると、『テトラモルフ(4つの生き物)』が描かれています。
テトラモルフは4つの元素を象徴し、小アルカナとも関連しています。
また、占星術では不動宮(固定のサイン)を表します。
四大元素で表すと、
右下の、獅子は『火・ワンド』(しし座)を、
右上の、鷲は『水・カップ』(さそり座)を、
左上の、人は『風・ソード』(みずがめ座)を、
左下の、牡牛は『土・ペンタクル』(おうし座)を表します。
テトラモルフは、エゼキエル書1章ならびにヨハネの黙示録4章にも登場し、それぞれ福音書記者マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネを象徴すると言われています。
※それぞれの生き物が書物を読んでいる事から、テトラモルフと解釈されています。
テトラモルフもざっくり言うと、不変の真理、万物を構成する象徴、などを表しています。
不動宮の意味を考えると、運命は決まっていて簡単に変わる事は無いと言う暗示もあるのかなと思います。
番号 10 について
『10』には色々な解釈があります。
例えば、『0』の愚者を含むとする考え方や、二桁世界の始まり、1から始まったものが終わる、完全調和などです。
占い師によって、この数字の捉え方は変わるでしょう。
僕個人的には、絵柄のシンボルの意味合いも含めて、完成形、完全体みたいな意味で捉えています。
10.運命の輪(ホイールオブフォーチュン)の考察
タロットカード大アルカナの『10番』、名前の通り運命を表すカード。
読み方は、『ホイールオブフォーチュン』もしくは『うんめいのわ』。
運命の輪のカードはシンボルが多く、深い意味合いがたくさん詰まっていますが、リーディングとしては、カードの名前の通り『運命』的な状況が訪れると思ってよいでしょう。
このカードには『人間』が描かれていません。
運命の輪のカードがもたらす出来事は、人の力の及ばない所からやってくるもので、予期できるものではない事を教えてくれています。
正位置なら幸運が訪れる事を意味し、逆位置なら不運が訪れる事を意味しています。
運命の輪は、車輪です。車輪は回るわけですから、幸運も不運も回り巡ります。
運気は常に上がったり下がったりすること、良い事が起これば悪い事も起こることを教えてくれています。
ただし、時の流れも意味するカードでもあるので、逆位置の場合は、昔の状況に逆戻りするなどの意味もあり、復縁を表す場合もあります。(ただし、良い意味での復縁ではありません)
10.運命の輪(ホイールオブフォーチュン)の正位置のキーワード
チャンス到来、運命的な出来事が起こる、良い変化が訪れる、転機が訪れる、進展する、結果が出る、思いがけない幸運、運気が好転、偶然の一致、急展開、予想外、流れにのる、身を委ねる、など
恋愛で正位置が出た場合のリーディング例
・運命的な出会い。
・告白のタイミングが訪れる。
・転機がくる。
・玉の輿にのる。
・徐々に交際が進んでいく、など
仕事で正位置が出た場合のリーディング例
・思いがけない成果が出る。
・順調に物事が進んでいく。
・転職がうまくいく。
・車や自転車などの車輪関係や空の仕事が吉。
・好調期に入る、など。
10.運命の輪(ホイールオブフォーチュン)の逆位置のキーワード
タイミングが合わない、チャンスをつかみ損ねる、うまくいかない、昔の状況に戻る、停滞する、悪い方向へと進む、アクシデント、すれ違い、不運に合う、結果が伴わない、時間が足りない、今は我慢(耐える)、予想外の事故、流れに乗れない、など
恋愛で逆位置が出た場合のリーディング例
・相手とのタイミングが合わない。
・時期が来るまで待つ必要がある。
・良かれと思っている事が裏目に出る。
・別れた相手と再び交際する。
・別れる運命、など。
仕事で逆位置が出た場合のリーディング例
・予期せぬ出来事で仕事が進まない。
・下手に動くと事態が悪化する。
・降格や左遷。
・いつまでも成長しない。
・移動中の事故に注意、など。
以上、タロットカード大アルカナ『10. WHEEL of FORTUNE(ホイールオブフォーチュン)/運命の輪(うんめいのわ)』の解説でした。
僕自身のオリジナルの解釈部分もあるので、書籍や他の占い師さんとは見解が違う場合があります。
また、占う内容や、カードの位置がどういう意味を持っているか、前後のカードとの関係により、リーディング内容も変化することを忘れないでください。
超簡単なフールズジャーニー(愚者の旅)
運命の輪のカードは、正位置で真理を知り、新しい変化を受け入れます。
しかしそれは、逆位置の抗えない運命につながります。
運命はどのように巡るのでしょうか。
次回は『11.正義/JUSTICE(ジャスティス)』のカードです。
10.運命の輪(ホイールオブフォーチュン)の解説動画
Youtubeでも『運命の輪(ホイールオブフォーチュン)』の解説をしています。
カード解説リンク一覧
大アルカナ
0.愚者 / 1.魔術師 / 2.女教皇 / 3.女帝 / 4.皇帝 / 5.法王 / 6.恋人 / 7.戦車 / 8.力 / 9.隠者 / 10.運命の輪 / 11.正義 / 12.吊るされた男 / 13.死神 / 14.節制 / 15.悪魔 / 16.塔 / 17.星 / 18.月 / 19.太陽 / 20.審判 / 21.世界
小アルカナ
ワンド:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
カップ:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ソード:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ペンタクル:ACE / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング