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『続 はじめての人のためのらくらくタロット入門』のレビュー・感想を書いてみました。
続 はじめての人のためのらくらくタロット入門について
続 はじめての人のためのらくらくタロット入門
著者:藤森 緑
発売:説話社
本書は、ウエイト版タロットの大アルカナ22枚のカード説明と簡単なスプレッドのみが説明されていた『はじめての人のためのらくらくタロット入門』の続編として発売されました。
『はじめての人のためのらくらくタロット入門』で大アルカナ22枚とタロット占いの基礎を学び、本書『続 はじめての人のためのらくらくタロット入門』でウエイト版タロットの小アルカナ56枚の意味とタロットカード78枚全てを使ったスプレッドを学ぶと言う感じです。
要は『はじめての人のためのらくらくタロット入門』は、前編と後編のような2冊構成になっていると言う事です。
その為、前編にあたる『はじめての人のためのらくらくタロット入門』を読んでいない、もしくは、それに準ずる知識が無い超初心者の方が後編にあたる本書だけを購入する(または読む)のは、オススメできません。
他のタロットの書籍を持っている、または大アルカナ22枚のカードの意味はなんとなくわかっている、と言う方は、本書のみを購入しても大丈夫です。
ちなみに本書も前編と同じく、基本的には初心者向けの内容ですが、実占例では中級レベルとも言える『変形ヘキサグラム』スプレッドが紹介されているので、その部分だけは難易度が高く、初心者向けの内容とは言い難いです。
※ただし、『変形ヘキサグラム』スプレッドは、とても重宝するスプレッドなので、タロットに慣れてきたら、ぜひ習得して欲しいと個人的には思います。詳しくは後述します。
続 はじめての人のためのらくらくタロット入門の内容
本書は大アルカナ解説編、小アルカナ解説編、実占編+タロットコラムの構成になっています。
本書内の目次に基づいて、その内容を説明をします。
大アルカナ解説編
本書の前編にあたる『はじめての人のためのらくらくタロット入門』で説明されていた、大アルカナのカードそれぞれの意味合いを簡潔に再編集したものです。
22枚ある大アルカナのカードの、一枚一枚の復習的な意味合いが強いです。
小アルカナ解説編
この章では、小アルカナ56枚のそれぞれのカード説明、小アルカナのスートに対応している四元素説明、コートカード説明がされています。
小アルカナのカード説明は、前編の大アルカナの説明と同じようなテイストになっており、他のタロット書籍に掲載されているような、恋愛の場合、仕事の場合などで分けたキーワード例は載っていません。
正位置と逆位置で、それぞれどういう意味があるのか、どう解釈すればいいのかの説明が簡単に書かれているのみで、カードの持つたくさんの意味を知るというよりは、カードの基本の意味を知ると言うような内容になっています。
ただし、逆位置の説明は前編の大アルカナの説明に比べるとボリュームが少なめです。
※どの書籍でも小アルカナの説明は大アルカナに比べてボリュームが少ないのが普通です。
初心者の方がまずは押さえるべき基本の部分を簡潔にまとめている印象です。
四元素説明およびコートカード説明も、簡潔にうまくまとめられており、初心者にとっては十分な情報量と言えます。
全体を通して、初心者の方が小アルカナの基本をしっかり押さえられる内容になっていると思います。
あえて、欠点を上げるとすれば、一覧にまとめられた様々なキーワード例が載っていない事でしょうか。(そもそもカード解説に多くの情報量を求める方は、本書はオススメできませんが・・・。)
実占編
この章の最初のページには、前編の『はじめての人のためのらくらくタロット入門』の実占編にも書かれていたタロット占いの基本が載っています。
具体的には、スプレッドやシャッフルの基本に関する内容です。
次に、小アルカナ占いでできることの説明と、1枚のカードで占いの結果を出すワンオラクルの説明があります。
本書は小アルカナ編となっているだけあって、ワンオラクルで占った場合の小アルカナ56枚のカード解釈例が正位置逆位置ごとに一覧にまとめられています。
初心者の方にとってこのページは重宝すると思います。
次に、小アルカナだけで相性を占う『ツーエレメント』のやり方と3つのケーススタディがあります。
また、小アルカナのスートに割り当てられている四元素の相性表もあります。
次に、タロットカード78枚全てを使うスプレッドとして、『ケルト十字スプレッド』『ホロスコープスプレッド』『変形ヘキサグラムスプレッド』がケーススタディとともに紹介されています。
これらは、プロのタロット占い師が実際の鑑定で使うレベルのものなので、一気に難易度が高くなっています。
特に『変形ヘキサグラムスプレッド』をきちんと使いこなすには、中級レベルの力が必要なので、完全に初心者のレベルを超えています。
正直なところ、本書と前編の『はじめての人のためのらくらくタロット入門』を読んだだけでは、『ホロスコープスプレッド』はまだしも、『ケルト十字スプレッド』と『変形ヘキサグラムスプレッド』を使いこなせるようにはならないと思います。
タロットカード78枚を全て使うスプレッドは、実際にたくさんのリーディング練習をしながら習得していくものなので、本を読むだけでは習得できないと思ってください。
ただ、『ケルト十字スプレッド』も『変形ヘキサグラムスプレッド』も本当に便利なので、スプレッドの内容をしっかり理解し、練習に励んで欲しいと思います。
タロットコラム
初心者が気になるであろう内容などを含めた4つのコラムがあります。
下記、コラムのタイトルです。
- 小アルカナの数字にも意味がある
- 小アルカナで期間を出す方法
- お守りとしての小アルカナ
- タロット占いを長く楽しむために
特に数字の意味は要チェックです!
本書の主な内容は以上となります。
続 はじめての人のためのらくらくタロット入門の個人的な感想
一応、本書全体を通して見た場合、初心者向けの内容にはなっていますが、前編の『はじめての人のためのらくらくタロット入門』があまりにも簡単な超初心者向けの内容だったので、それと比較すると本書の難易度が上がったような印象を受けます。
上記でも書きましたが、『ケルト十字スプレッド』と『変形ヘキサグラムスプレッド』と言う、難易度の高いスプレッドが紹介されているせいもあると思います。
ぶっちゃけ、『初心者に向けた入門用』をコンセプトに置いた本なのであれば、これらのスプレッド紹介は無くても良かったんじゃないかと思いました。
代わりに、前編で大アルカナ22枚だけを使って紹介していた『トライアングルスプレッド』と、通常の『ヘキサグラムスプレッド』を、78枚のカードで占った場合のケーススタディとして本書に載せた方が、初心者にとっては取っ付きやすかったんじゃないかと思います。
ちなみに・・・初心者が読む事を前提と考えず、僕の個人的な主観だけで言うなら『変形ヘキサグラムスプレッド』は、めちゃくちゃ使い勝手の良い超お気に入りのスプレッドなので、初心者とか中級者とかのレベルに関係無く、『変形ヘキサグラムスプレッド』を知らないタロット占い師全員に、本書を読む事をオススメしたいです(笑)。
ついでに言うと『変形ヘキサグラムスプレッド』は本書の著者である藤森緑先生が生み出したスプレッドなので、藤森緑先生が書かれた別の本にも載っています。ただ、価格的に本書が一番お手頃だと思いますので、『変形ヘキサグラムスプレッド』を知りたいだけなら本書がオススメです。
と言うわけで、僕の個人的な感想で言うなら、本書はオススメの一冊となります。
あと、所々で前編の『はじめての人のためのらくらくタロット入門』を引き合いに出しましたが、そちらの内容が気になる方は、前編のレビュー・感想も読んでいただければと思います。
以上、『続 はじめての人のためのらくらくタロット入門【レビュー・感想】』でした。